ポーランドに赴任していたとき、会議で何を言っているかまったく聞き取れませんでした。
相手がゆっくり話してくれても、結局わからない。最初は「発音が違うから」とか「訛りがあるから」だと思っていました。でも帰国してから調べてみると、原因は別のところにありました。
頭の中で「英語→日本語」に翻訳しながら聞いていたんです。
ゆっくり話してもらっても間に合わない。翻訳という作業が間に入っているから、英語を英語のまま理解できていないと、どれだけゆっくり言ってもらっても処理が追いつかない。その解決策として辿り着いたのが、音読でした。
💡 この記事でわかること
音読を続けると「英語→日本語の翻訳」を飛ばして直接理解できるようになる理由と、自分が実際に変わったこと。
なぜ音読が「英語をそのまま理解する」につながるのか
翻訳しなくていい状態とはどういうことか
英語を聞いたとき、頭の中でいったん日本語に変換してから理解する。これが「翻訳思考」です。普段の生活では問題ないですが、会話のスピードになると翻訳が追いつかなくなります。
「翻訳しなくていい状態」というのは、英語を聞いた瞬間にそのまま意味がぼんやり浮かぶ状態です。完璧に理解できなくてもいい。大まかなイメージが音と一緒に出てくれば、会話のスピードについていけます。
音読で英語の回路ができる理由
音読を繰り返すと、英語の音・リズム・フレーズがセットで頭に入ります。頭の中で「これは○○という意味の文だ」と翻訳しなくても、音を聞いただけで意味がぼんやり浮かぶようになる。これが英語の処理速度を上げる理由だと思っています。
この記事では「音読って本当に効くの?」という疑問に、研究と自分の体験の両方から答えてみます。具体的なやり方は別記事にまとめているので、そちらもぜひ。
研究でわかっていること(ざっくり)
調べてみると、音読の効果を調べた研究はそこそこあります。面白いなと思ったのは「声に出すと黙読より記憶に残りやすい」という話。黙って目で追うより声に出す方が、単語や文章の定着率が上がるらしいです。英単語を覚えるとき、声に出すだけで変わると聞いて自分でも試してみると、確かに違う感じがしました。
音を繰り返すことで、英語をリアルタイムで処理する力が上がるという説もあります。「聞きながら理解して、同時に返答を考える」という会話の構造をそのまま鍛えられるイメージです。
音読を続けた学生とそうでない学生を比べたら、英語力のスコアに差が出たという話も見かけました。「研究があるから効く」というより、「自分で試してみて感触があったから、研究でも確認した」というのが正直なところです。
声に出すと記憶に残りやすく、英語の処理速度も上がる。ただし、ただ読むだけでは効果が出にくいです。
自分がやっている音読のやり方
音読にも色々なやり方があって、ただ声に出して読んでいるだけでは正直効果は薄いです。私がやっているのは、みるみる音読パッケージトレーニングという教材を使った方法で、核心は「音声を聴いてから声を重ねる」ことです。
音声を聴いてから声を重ねる
大まかな流れはこんな感じです。
- まずネイティブの音声を聴く
- テキストを見ながら、音声に合わせて声を重ねる(オーバーラッピング)
- 慣れてきたらテキストなしで同じように言えるようにする
同じ文章を10回繰り返す理由
「考えなくても口から出る」感覚になってきたら、その文章は英語として体に入ってきた証拠です。1回読んで終わりじゃ意味がなくて、同じ文章を何度も繰り返すことで初めて回路ができます。最初の頃は「同じ文章を何回もやる必要あるのか」と半信半疑でしたが、10回を超えたあたりから口が勝手に動く感覚が出てきました。
✅ ポイント:同じ文章を10回くらい繰り返すのが肝です。「考えなくても口から出る」感覚になってきたら、英語として体に入ってきた証拠です。
詳しいやり方はこちらの記事に書いています。
→ 「みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング」を100時間やってわかったこと
やってみて変わったこと
音読を続けて、自分の中で変わったと感じることが2つあります。
英語を聞きながら「構造」がわかるようになった
以前は英語を聞いても塊として流れてくる感じでしたが、最近は「あ、今関係代名詞が来た」とか「ここが主語でここが述語か」という感覚がリスニング中に出てくるようになりました。瞬間英作文の練習と組み合わせた効果もあると思いますが、音読の貢献も大きいです。
黙読が速くなった
これは正直意外でした。音読で英語を「声に出すスピード」に慣れると、黙読のときの内部処理も速くなった気がします。英語の文書をサッと読めるようになったのは、音読のおかげかなと感じています。
⭐ 体験からの実感:英語の構造がわかるようになった・黙読が速くなった。どちらも音読を続けた結果で、半年くらいかかりましたが変化は出ます。
まとめ
音読の効果については「ある」と思っています。研究でも出ているし、自分でも手応えを感じています。
ただ、声に出すだけでは変化は感じにくいです。音声を聴く→重ねて読む→繰り返す、というセットでやることが大事です。「英語を英語のまま理解したい」という人には、かなり向いている練習だと思います。
音読の具体的なやり方は、こちらの記事で詳しく説明しています。

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